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歯科に関するミニ知識
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全身の病気とお口の中の病気の深いかかわり




河北町の歯科医、歯を削る音を消すシステム開発/山形県

河北町の歯科医、丹野孝則さん(46)が、歯を削るときの「キィーン」というドリルの音を消すシステムを開発した。作曲家でもある丹野さんは、逆の波形を持つ音が互いを打ち消し合う現象に着目、リアルタイムに治療音と逆の波形の音を作り出すことで消音を実現した。現在、システムを特許申請中で、近く商品化を予定している。

逆の波形を持つ音同士が互いを打ち消し合う現象は、自動車の振動音の低減などで既に実用化されている。歯科の治療にこれを活用するには、歯の削り方や削る場所などで異なる音を瞬時に把握、解析して、逆の音を出す必要がある。

開発システムでは、ドリルに取り付けたマイクで音を集め、集積回路でこれを分析、患者近くのスピーカーから逆の波形の音を出す。デジタル技術を駆使しても、歯医者のドリルのような高周波の音を正確に再現するのは難しく、これをしっかりと再現するところに独自技術を使っている。

丹野さんは、作曲家としても新人歌手などに楽曲を提供している。院長室にあるシンセサイザーで作曲に取り組んでおり、今回の無音システムもこうした長年の音とのかかわりの中でひらめいた。企業組合「シーケンシャルデジット」を設立、システム開発などのネット教育総合研究所(山形市、樋渡正之・代表)からの協力を得て、歯科医向けに商品化を目指している。現在、製造業者の選定などを進めている。

丹野さんは「ドリルの音は、患者に痛みのイメージを持たせたり、医師と患者の会話を邪魔したり弊害が多い。これをなくせば、もっと楽に治療を受けてもらえるはず」と話している。

(出典 富田 篤 先生)

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高濃度の緑茶カテキンで口腔ケア 市場開拓へ

DSMニュートリショナル・プロダクツは、緑茶カテキンの1つのエピガロカテキンガレート(EGCG)の濃度を90%以上に高めた「テアビゴ」の市場をオーラルケア製品分野で開拓する。同社はEGCGが虫歯の原因菌のストレプトコッカスミュータンスが産生する酵素のグルコシルトランスフェラーゼを阻害し、歯垢の基質となるグルカンの合成を阻止する効果があることを確認している。

歯周病患者の歯肉近くの歯垢に最も多く見られるバクテリアであるポルフォモナスジンジバリスが口内上皮細胞に付着することをほぼ完全に阻害したり、歯周病患者の歯周ポケットから採取した液中のコラゲナーゼ活性をほぼ完全に阻害する試験結果も得ており、こうした点を背景にオーラルケア製品の市場を作り上げる。

テアビゴは、中国緑茶から抽出した緑茶エキスをDSMニュートリショナル・プロダクツが独自のカラム精製法によって、EGCGを90%以上の純度にした製品。以前からカテキンに虫歯予防効果などがあることは知られているが、最も活性が高いとされるEGCGを高濃度にしたことを訴求する。

歯周病菌にはさまざまな種類があるが、今回は代表的な7種類で検査、患者14人中13人口腔内ではストレプトコッカスミュータンスが増殖して産生するグルコシルトランスフェラーゼが、ショ糖から粘着性で不溶性のグルカンを生成する。グルカンが歯の菌とともに歯の表面に付着して歯垢が形成される。

DSMニュートリショナル・プロダクツによれば、EGCGは他のカテキン類に比べてグルコシルトランスフェラーゼの生成を大幅に抑制するほか、EGCGが濃度依存的にグルカンの生成を阻害し、ストレプトコッカスミュータンスが歯のエナメルモデルへの付着を防止することを確認している。

また口内上皮細胞にポルフォモナスジンジバリスが付着することをほぼ完全に防止し、カテキン類のなかで最も防止能が高いことも確認している。歯周炎などの歯肉に関する疾患で最も重要な問題の一つであるコラーゲンの分解についても、EGCGがコラゲナーゼ活性をほぼ完全に阻害し、コラーゲンの分解を防ぐという。

テアビゴについては優れた抗酸化能などから化粧品向けの市場も開拓しているが、口腔分野のこうした知見を背景にオーラルケア製品の市場を作り上げていく。

(出典 富田 篤 先生)

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歯周病菌が血管の難病「バージャー病」と関連発

手足の血管が詰まり、最悪の場合は脚切断に至る難病「バージャー(ビュルガー)病」が歯周病菌と関連していることを東京医科歯科大大学院の岩井武・尚教授(血管外科)や石川烈・教授(歯周病学)らの共同研究グループが突き止めた。予防や悪化防止など治療にもつながる成果という。米国の血管外科専門誌の7月号に掲載される。

バージャー病は、手足の末梢動脈に炎症が起きて血栓ができることによって、手や足の動脈に血流が悪くなり、細胞が壊死する原因不明の病気。ひどい場合は足の切断に至ることもある。喫煙する20〜40代の男性によく発症し、国内の患者は1万人とされる。

岩井教授らは、歯周病菌が体内の細胞に侵入して血栓を作ることがある性質に注目。細菌への抵抗力が弱い手足に同菌が広がった結果、発症すると推測した。研究グループは患者の同意を得た上で、喫煙歴を持つ男性患者14人を調査。病気になり血栓ができた動脈を採取し、歯周病菌に特有のデオキシリボ核酸(DNA)の有無を調べた。

歯周病菌にはさまざまな種類があるが、今回は代表的な7種類で検査、患者14人中13人で歯周病菌が見つかった。また、14人全員の口腔内で同菌が検出され、歯周病になっていることが分かった。バージャー病でない7人の動脈からは歯周病菌は見つからなかった。また、ネズミを使った実験では、歯周病菌が血管内に血のかたまりを作ることが分かった。

(出典 富田 篤 先生)

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松本歯科大学 インプラント用の衝撃試験機を開発

松本歯科大学(塩尻市)は産学連携による歯科用機器の製品化に成功した。工作機械設計のテクノアーク(塩尻市)と共同で、インプラント(人工歯根)用の衝撃試験機を開発し、今月中にもインプラントメーカーや歯科大学など向けに販売を始める。 同大は塩尻市と昨年7月、産学連携を促進するための「支援センター」を開設し、連携を強めてきた。

今回は同センターが仲介した初めての製品で、市が04年度予算で約100万円の補助金を支給している。 今後はインプラント以外の用途に使用する機器の開発も進める。同大は2005年度中に、産学連携でさらに2種類の製品開発を目指す。

開発したのはインプラントの強度を測定する装置。同大によると、インプラントに特化した専用の衝撃試験機は国内で初めてという。チタン製のインプラントを装置の下部にセット、上部から先端がとがった金属で衝撃を加える。インプラントに加わる衝撃を3方向から計測し、パソコン画面のグラフに表示、強度が分かる仕組み。 

インプラントの設置角度は4段階で調整でき、最大で4G(Gは重力加速度の単位)までの衝撃を加えることができる。計測に要する時間は1本あたり約1分間という。 同大ではこれまで等身大の衝撃試験機を利用してインプラントの強度試験をしていた。計測にも数分かかっており、開発した機器を使用することで、インプラントの開発・研究を効率的にできると見込んでいる。

機器の製造・販売はテクノアークが担当する。ソフト、パソコンなどを含めた価格は100万円前後、機器と専用ソフトの場合は90万円前後を予定している。県内外のインプラント製造業者や歯科・医科大の研究室などを対象に売り込みたい考え。受注生産で、注文を受け付けてから1カ月ほどで納入できるという。 

インプラントメーカーは新商品開発の際、工業用の衝撃試験機などを使って強度を測定することが多いという。専用機はインプラント開発に必要な機能のみを搭載して価格を抑え、機器の移動も容易にできることから、効率的に研究・開発できると見込んでいる。

(出典 富田 篤 先生)

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高齢者の負担軽減 入れ歯固定に利点 ミニインプラント

入れ歯を利用している高齢者に向け、通常の人工歯根(インプラント)ではなく、4本の「柱」で総入れ歯を固定する「ミニインプラント」が開発された。学術的な評価はこれからだが、「高齢者用義歯研究所」(群馬県高崎市)の井汲勝行所長は「高齢者に負担の少ない技術」と普及に取り組んでいる。

「ミニインプラント」は、太さ1.8ミリと通常の半分以下の細さのねじ状の人工歯根を4本、歯茎に埋め込む。そして、ねじの頭を入れ歯の金具(凹部分、リングアタッチメント)にはめ込むことで固定する仕組み。

米国で開発され、日本へ導入されたのは3年前、国の認可は昨年という新しい技術で、全国的にも普及はこれから。現在は下あごだけにしか装着できないが、1回の来院で終了する点、治療後にすぐに食事ができる、着脱が簡単といった利点がある。

乳歯、永久歯が抜けた後の「第3の歯」として普及が進む「人工歯根」。しかし高価で、外科的な手術が必要なことなどから、特にお年寄りは導入をためらいがちだった。井汲所長は自らも78歳の高齢者。歯科医師として50年以上のキャリアを持ち、インプントについても30年の経験を持つ。「お年寄りにとっては体力維持には、食事ができることが大事。大がかりなインプラント手術より身体的にも負担が少ない」と語る。

治療は通常のインプラント手術と同様、医療保険の適用はない。それでも下あご全体だと100万円単位といわれるインプラントに比べ、30〜40万円程度で治療可能だという。井汲所長は将来的に往診、治療を可能にする診療車の導入も検討している。

(出典 富田 篤 先生)

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矯正治療に透明歯型 目立たず快適、食べかすも残らず

◇米国で開発「インビザライン」

並びを整える矯正治療。口を開けるとワイヤなどの器具が露出し、見栄えも悪かったが、最近は「目立たない矯正」が広がり始めている。従来の矯正法は、歯を押さえる「ワイヤ」と、ワイヤを歯に留める「ブラケット」が付いた器具を装着するのが一般的。近ごろは透明なブラケットも使われるが、ワイヤは隠しようがないうえ、食べかすが残ったり、歯磨きのしにくさも指摘されていた。

また、歯の裏に着ける器具もあるが、外から見えにくい半面、発音がしづらいなどの難点があった。新しい治療法は「インビザライン」と呼ばれ、歯型をCT(コンピューター断層撮影)スキャンに通し、コンピューター上で3次元的に再現。矯正終了までの歯並びの変化をシミュレーションしたモデルを基に、歯並びを矯正する透明な「歯型」を作成。

矯正段階に合わせ、40〜50個の「歯型」を作り、2週間に1回程度、新しい物と交換する。歯型はポリウレタン製で目立たないうえ、異物感や食べ物の残留がないのが特徴。重症の場合、従来のワイヤによる方法と組み合わせて治療することもある。

◇日本に導入2年

この方法は90年代後半、米国で開発後、ヨーロッパやオーストラリアなどにも広まった。日本ではまだ普及していないが、2年前に導入した昭和大歯科矯正学教室(東京都大田区)の槙宏太郎教授(47)はこれまで約30人を治療した。

「治療費は保険外で、従来の方法が80万円前後なのに対し、20万〜25万円ぐらい高いが、立たず快適に治したい人に向いている。若い人だけでなく年配の会社員なども訪れる」と話している。【清水優子】

(出典 毎日新聞 2005年2月22日 東京朝刊)(出典 富田 篤 先生)

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MMT、人工骨を開発 広島大などと臨床試験

医療用具開発のエム・エム・ティー(MMT、大阪市、真崎修・社長)は歯科用の人工骨を開発、広島大学などと臨床試験を始めた。歯槽骨や顎骨が骨折、欠損している患者の治療などに利用する。製造は東芝セラミックスが手掛け、来年中の発売を目指す。

人工骨は東芝セラミックスと共同開発したセラミックス材料を使用。この材料は人間の骨の成分でもあるハイドロキシアパタイトという白い粒状のセラミックスで、複数の小さな穴があいている。

必要量を患部に埋め込み、人工骨の小さな穴に血液などの生体組織が浸透して1カ月半〜3カ月程度で新生骨ができるのを助ける。インプラントは歯が抜けてなくなった患者に人工歯を取り付ける治療法だが、歯を支える歯槽骨が不足していると、別の部位の骨を歯槽骨に移植するなどの作業が必要になる。

人工骨を利用すれば、人工歯の先に付いているチタンなどの歯根部を歯槽骨に埋め込むだけで済み、患者の肉体的な負担が軽くなるという。

夏までに広島大で25件程度の症例を集めた後、半年の観察期間を経て医療用具として厚生労働省に申請する計画。MMTの推計では歯槽骨補填、再生の潜在市場は年100億円以上で5年後に年50億円程度の売上高を目指す。

(出典 富田 篤 先生)

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阪大大学院グループ 歯周病治療に画期的薬を開発

歯周病で失われた骨の組織を塗り薬で再生させる治療法の開発に、大阪大大学院歯学研究科の村上伸也・教授らの研究グループが成功した。これまでは、病気の進行を食い止める治療法しかなく、重症の場合には抜歯していたが、組織の再生により歯を保存できる可能性が高まった。

臨床試験では、重篤な副作用はなく、順調に進めば数年後には治療薬として利用できるようになる見通し。歯周病は、歯を支える顎の骨「歯槽骨」が口の中の細菌によって破壊され、やがて歯が脱落する生活習慣病。35歳以上の80%がかかっているといわれる。

村上教授らは「科研製薬」(東京都)と共同で、細胞を増やす働きがある特定のたんぱく質を用いた薬を開発。細胞を使った実験では、歯槽骨の元になる幹細胞から、歯を支える歯槽骨、歯の表面のセメント質、それらをつなぐ歯根膜の細胞が同時に増殖することを確認した。

(出典 富田 篤 先生)

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骨粗鬆症の早期発見、あごのエックス線写真で

歯の治療の際に歯と下顎(かがく)を撮影するパノラマX線写真を使えば、骨がスカスカになり骨折しやすくなる骨粗鬆(こつそしょう)症を9割近い確率で早期発見できることを、広島大学病院歯科放射線科の田口明講師らが突き止めた。

骨粗鬆症の早期発見が可能となり、寝たきりにつながる骨折の予防にもつながると期待される。成果は、米レントゲン学会誌最新号に掲載された。

腰つい、大たい骨などの骨密度を測定するのが通常の骨粗鬆症の確定診断の手順。ただ、自覚症状がないのに診断を受けることは少ないという。

田口講師らは、歯科治療の際に歯とともに顎(あご)骨全体を撮影するパノラマX線写真に着目。閉経後の女性159人を対象に調べたところ、腰ついの検査で骨粗鬆症と診断された患者38人のうち33人(87%)で、歯槽骨の基底にある下顎皮質骨がスカスカになったり、断裂したりする形態変化が見られた。

骨粗鬆症の早期発見には、骨密度測定のほかに、体重の変化などから骨粗鬆症の可能性を割り出す予備検査があるが、それを上回る発見の精度だった。

X線写真を使えば、歯科医が歯の治療の際に画像を見て、客観的に骨粗鬆症の可能性を患者に伝え、専門医での受診をアドバイスできるメリットがある。

田口講師は「歯科医が骨粗鬆症の可能性を指摘することに議論があるかも知れないが、患者予備軍が早期に生活習慣を見直す契機になる。愛知や広島の歯科医師会ではこうした試みが始まっている」と話している。

参考資料:読売新聞

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オステオ 骨再生部材共同開発、京大などと着手

再生医療ベンチャーのオステオジェネシス(神戸市)は京都大学や神戸大学などと共同で骨の再生に必要な部材の開発に着手したと発表した。3年間で研究にめどをつける方針。共同研究には神戸市の外郭団体である先端医療振興財団(神戸市)、繊維加工業の井元製作所(京都市)も参加する。

開発を目指すのは「スカフォールド」と呼ぶ部材。骨を再生する際、患者の骨髄から取り出した液状の「骨芽様細胞」を体内に埋め込む必要がある。スカフォールドはこれを包み込むカプセルの役割を果たす。生分解性樹脂をもとにした素材で開発する方針だ。

オステオが動物実験を、財団が臨床試験を担当する。京大と神大が性能を評価し、井元が実際に試作する。まずはヒトの歯を支える歯槽骨の再生に必要なスカフォールドを開発し、その後、応用技術を研究する。

(参考 富田 篤 先生)

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歯周病菌やっつける物質をライオンが発見

薬剤が効きにくい歯周病菌に対し、優れた殺菌効果を示す物質をライオンのオーラルケア研究所が発見した。虫歯と並び、歯を失う原因の半分を占めるとされる歯周病の予防に生かせると期待される。歯の表面についたネバネバの「歯垢(しこう)」は、食べ物のかすをエサに繁殖した細菌の集団。

集団化した細菌は、糖などで防護壁を作り、薬をはね返してしまう。ライオンは、この防護壁を突破できる物質の探索に乗り出し、ボディーソープなどに使われている化学物質「イソプロピルメチルフェノール」が、突破力も殺菌効果も極めて高いことを発見した。

歯垢の除去は歯磨きが最も効果的だが、完全に磨くのは極めて難しく、40歳代の歯周病の保有率は8割に上るとされる。放置すると歯茎が炎症を起こし、悪化すると周囲の骨まで侵食、歯が抜けてしまう。同社は今後、この物質を入れた歯磨き剤の開発を進める。

(2004/7/19 読売新聞)

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歯周病が糖尿病を引き起こす可能性を九州大が調査

歯周病が糖尿病を引き起こす可能性のあることが、福岡県久山町の住民を対象にした九州大学の調査で分かり、国際歯科研究学会の雑誌6月号に掲載された。糖尿病患者が歯周病になりやすいことは知られていたが、歯周病が全身の病気に及ぼす影響が疫学調査によって明らかになってきた。

調べたのは、九州大病院口腔ケア・予防科の斉藤俊行講師らで、血糖値に異常があり糖尿病と診断される一歩手前の「境界型」に注目。同病院が疫学調査を続けている久山町の住民のうち88年の健診で血糖値が正常だった406人について98年の健診で血糖値の推移と口の健康状態を調べ、歯周病のある人が境界型になりやすいかどうかを分析した。

98年に境界型と診断されたのは72人。血糖値の悪化にかかわるとされる肥満度や運動習慣といった要素が影響しないように計算すると、中程度の歯周病がある人はない人よりも2.1倍、重度の人だと3.1倍、境界型になりやすかった。歯周病は、主に細菌が歯と歯茎のすき間などにたまって起こり、放置すると歯を支える骨が溶けることもある。歯周病が続くと、細菌が血中に入り込み、血糖値を下げるインスリンの働きの邪魔をするとされている。

(出典 富田 篤 先生)

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ライオン、歯周病で採取試験実施
、唾液中の3物質が関連

ライオン生物科学センター、オーラルケア研究所、ライオン歯科衛生研究所は、白血球エステラーゼなど唾液に含まれる3種類の物質が歯周病に関連することを、健常者を対象とした唾液採取試験で統計的に確かめた。歯周病は成人の80%以上がかかっているといわれる。

ライオンが2001年に行った調査によると95%の人は「すでに歯周病に罹患している」あるいは「いずれ罹患する」と感じている。痛みがないため、本人が気付かないうちに進行し、最終的には歯を支える骨をも溶かしてしまう怖い病気で、最近では、糖尿病などの全身の病気との関連性が明らかになってきているが、現在、歯周病の状態を把握する方法として歯科専門家が歯周ポケットの深さを細い針で測る「CPI検査」があるだけで、効果的な予防治療法がない。

ライオンの研究グループは、歯周病の程度と唾液成分の関連に着目。関東地区の会社員(健常者の男女107人、25〜59歳)を対象に歯周ポケットの深さを測定し、歯周病の程度を歯周ポケット「あり」「なし」の2群に分類とともに、唾液を採取して歯周病との関連が指摘されている唾液中の5物質の量を測り、その相関性を解析した。

その結果、有意な相関が認められたのは、歯ぐき組織の破壊で生じる「潜血」、体外細菌由来の酵素「アルカリフォスファターゼ」、白血球由来の酵素「白血球エステラーゼ」でこれら3物質は歯周ポケットがある人ほど唾液中に多く存在することが分かった。

「潜血」は歯周病に伴い歯ぐきの組織が破壊した結果唾液中で検出され、「白血球エステラーゼ」は歯周病罹患部位に集まった白血球由来の酵素と考えられる。また「アルカリフォスファターゼ」は歯周病と関連した細菌から多く産生されると推測される。一方で従来関連が指摘されてきた「唾液分泌量」や「SIgA」(抗菌物質)には関連性が認められなかった。

ライオンの研究グループでは今回、歯周病との関連が確認できた、3物質を指標として、将来の歯周病羅患予測(歯周病リスク判定)方法を確立する。また歯周病と関連が予測される別の指標についても研究を進め、リスク判定の確度向上を図るとしている。

(出典 富田 篤 先生)

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歯周病、骨髄液を注入
 (3ヵ月で歯茎の骨再生)

岐阜県の農業Aさん(76)は、9年前に治療したインプラント(人工歯根)がぐらついて、思うように食べものを噛み切れないのが悩みだった。名古屋大学病院が、歯茎の骨(歯槽骨)の再生という新しい歯科医療に取り組んでいることを知り、昨年4月に治療を受けた。今は、あぶったスルメイカも噛み切れるようになり、「何を食べてもおいしく感じられる」と喜んでいる。

歯が失われる原因で最も多いのは歯周病。歯と歯茎の間にたまる歯垢に含まれる細菌によって、歯茎が赤く腫れ、進行すると、歯を支える土台の歯槽骨まで破壊されてしまう。自覚症状はほとんどないが、大人の7割以上に軽い歯周病の症状があり、40歳以上では2割近くが重症といわれる。

Aさんの人工歯根がぐらついたのも、歯槽骨が徐々に崩れたのが原因だった。歯槽骨が失われた場合、これまで、骨を移植するなどしなかったが、名古屋大教授の上田実さんらは患者本人の骨髄から採取した細胞を使い、歯槽骨など歯の周囲の組織を再生させる治療法を開発し、昨年10月には同大学病院に「再生歯科外来」を開設した。

これまでAさんら11人を治療した結果、全員が歯のぐらつきがなくなり、しっかり噛めるようになった。培養した細胞などを利用して、様々な臓器や組織をよみがえらせる再生医療の中で最も実用化が進む分野の一つだ。治療ではまず患者の腰骨にごく細い針を刺し、骨髄液を2ミリリットルほど採取する。

全身麻酔や入院などは必要なく、15分程度ですむ。骨髄には、骨や筋肉、血管などに分化する幹細胞が含まれており4週間かけて培養し、約10何倍に増やす。培養した幹細胞に、骨などへの分化を効率よく促すため、患者の血液から取り出した、血小板を加えて、注射器で歯槽骨の患部に流し込む。

幹細胞は歯槽骨や歯根膜など歯を支える組織に成長していく。3ヵ月ほどで患部はほぼ完全な状態になるという。骨髄も血液も、患者自身のものを使うので、拒絶反応の心配もなく、患者の負担も比較的少ないのが特徴だ。この治療を受ける前に歯垢を除去するなど処置を受け、歯周病自体の進行は止めておかなければならない。

先端医療センター歯科口腔外科でも近く治療を受けられるようになる。現在は研究費から負担しているが、幹細胞の培養だけで約30万円かかる。

(出典 読売新聞)

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夕食後に歯磨きしないと虫歯菌30倍に
、ライオンが調査

「夕食後に歯みがきや口すすぎをしないと、翌朝に虫歯の原因になる菌が、夕食後の約30倍になる」。ライオンの調査で、こんな結果が出た。20代から50代の男性12人を実験対象にし、夕食後、就寝前、起床後の3回、唾液をとり、虫歯の原因になるミュータンス菌がどれだけ増えるかを調べた。

その結果、夕食後に歯の手入をしないとミュータンス菌が10〜48倍、平均して約30倍になった。唾液は、口の中の細菌や食べ物の残りかすを洗い流す機能をもっているが、就寝中は分泌量が減るため、ミュータンス菌が増える。ライオンは「虫歯を防ぐには、寝る前の歯みがきが効果的なことが示された」としている。

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小中学校でフッ素利用広
がある / 香川県

フッ素を使ったうがいで虫歯を予防する取り組みが香川県内の小中学校で広がっている。県教委によると、2002年度末現在で小学校42校、中学校9校で実施、2000年度末に比べ倍増しており、児童のDMFT減少などの効果も報告されている。県内の歯科医師らでつくる「県フッ素利用を推進する会」は1月11日、高松市内で講演会を開き、普及促進を呼び掛ける。

日本のフッ素利用はフッ素溶液を使った集団うがいが主流だ。県内では、99年度に文部科学省選定「よい歯の学校日本一」に選ばれた仁尾小学校の取り組みが有名。1996年度から実施し、2.8本だった6年生のDMFTが2003年度は0.2本と激減。全校生徒320人中、298人は永久歯の虫歯経験がない。

フッ素利用で現在議論になっているのは水道水への添加。水質基準内の濃度なら摂取しても健康に問題はないとされ、WHOが添加を推奨。米国など約60ヶ国で水道水への添加を実施している。日本では、厚生労働省が2000年に地元合意などを条件にフッ素添加を容認。

歯科医師らを中心に実施を求める活動が全国で活発化しているが、健康への不安などから反対論も根強く、実施には至っていない。

(出典 富田 篤 先生)

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ライオンが販促活動展開
、「自己治療」前面に

ライオンはセルフメディケーションを前面に据えた販促活動に乗り出した。昨年末に発売した整腸剤でユニークな広告策を打ち出したほか、2月末に刷新する歯磨き用品では予防歯科についてまとめた小冊子を配布する。医療費の負担増などで自己治療の機運が高まっているのに対応、競合他社との違いを打ち出す。

オーラルケア事業本部では、2月末に刷新する「クリニカ」シリーズで予防歯科をテーマに揚げる。唾液でスポンジ状に膨らむデンタルフロス「スポンジフロス」や「電動はブラシ」など全18種類を発売。ロゴも一新し、商品に「ムシ歯ゼロへ予防歯科を実践する」と記載するなどメッセージ性を強める。

刷新を機に予防歯科に対する同社の方針を記載した冊子を店頭で30万部配布する。予防歯科をテーマに他社商品も含めた売り場づくりを小売店に提案するなど認知度を高めていく。刷新効果でクリニカシリーズの売り上げ前年比25%増しを目指す。同社では予防歯科を前面に出した歯磨き「ムシ歯になりやすい人のクリニカ」を昨春発売。

ボリュームの価格帯に比べて2倍近く高いにもかかわらず、1ヵ月に100万本近いペースで売れているなど、「健康維持に対してお金を払う消費者が主流になってきた」

(出典 富田 篤 先生)

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痴ほうの可能性を早期に判定
、岐阜大医学部と神奈川歯科大

脳の中で記憶機能をつかさどる「海馬」の活動状態を、パソコンを使ったゲーム感覚のテストで点数化し、痴ほうになる可能性を早期に知ることができる「海馬機能計測システム」を、岐阜大医学部(藤田雅文、渡辺和子講師)と神奈川歯科大(小野塚実教授)の研究グループが開発した。海馬の活動状況が、簡単なテストで的確に把握できるため、痴ほう予防に役立つものと期待されている。

痴ほうの原因にはアルツハイマー病や脳血管障害もあるが、約七割は海馬を中心とした神経ネットワークの機能低下によって発症するといわれている。開発されたシステムは、パソコンの画面上の複数の写真を1枚ずつ記憶させた後で、もとの写真とは同じか一部が異なる写真を見せ、一致・不一致を判断させて結果を点数化するもの。

判断が正しいほど高点数となる。海馬は高齢化とともに委縮する。研究グループでは、70歳から90歳の健康なお年寄り50人を対象に、まずMRIで海馬の委縮度を測定。引き続きFMRI(機能的磁気共鳴画像装置)で、テストの点数と海馬の活動との関係を調べた。その結果、海馬の委縮度は同じでも、点数の高い人は海馬の活動は活発で、逆に点数が低い人は海馬の活動も悪いなど、点数と海馬の活動レベルが完全に一致した。

藤田講師は、「点数の低い人は海馬の活動も低く、痴ほうになる危険性が高い」と分析。「早期に分かれば、痴ほうになるのを防いだり、遅らせたりできる」と話している。研究グループでは、血圧計のように簡単にこのシステムが使えるソフトの開発、実用化を急いでいる。

(出典 富田 篤 先生)

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ぼけ防止
:歯が減ると脳も萎縮、東北大グループ

近の容積が減少していることを、東北大大学院の渡辺誠・歯学研究科長らのグループが突き止めた。アルツハイマー病になると海馬が萎縮することが知られており、渡辺さんは「ぼけ予防のためには、自分の歯の数を保つことが大切だ」と指摘する。

11月24日東京で開幕したアジア・オセアニア国際老年学会議で26日に発表する。研究は、財団法人・ぼけ予防協会が厚生労働省の助成を受けて設置した調査研究検討委員会(委員長 石川達也・東京歯科大学長)のプロジェクトとして実施された。

東北大グループは、仙台市内の70歳以上の高齢者1167人を対象に調査した。健康な652人は平均14,9本の歯があったが、痴呆の疑いのある55人は同9,4本と少なく、歯の数と痴呆との関連が示唆された。さらに、高齢者195人(69〜75歳)の脳をMRIで撮影し、残っている歯や、かみあわせの数と、脳組織の容積との関係を調べた。その結果歯が少ない人ほど、海馬付近の容積が減少していた。

意思や思考など高次の脳機能に関連する前頭葉などの容積も減っていた。また、かみあわせ数が少ないと、こうした部分の減少が大きかった。渡辺さんは「かむことで脳は刺激されるが、歯がなくなり、歯の周辺の痛みなどの神経が失われると、脳が刺激されなくなる。それが脳の働きに影響を与えるのでは」と話す。

海馬:大脳の側頭葉の内側にあり、記憶や学習のメカニズムを担っている。タツノオトシゴのような形をしていることから命名された。入ってきた情報は海馬に一時的に保存され、「長期増強」という定着機能によって簡単に忘れない記憶に変わると考えられている。

(出典 毎日新聞より)

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東大、阪大、LSIが病状画像解析

東京大学と大阪大学の共同研究グループは、医師のようにエックス線写真から病気の症状を解析できる大規模集積回路(LSI)を開発した。LSIのメモリー内に歯科医の専門知識を入れてあり、写真を画像処理し、解析する機能を持つ。開発したLSIを組み込んだ医療診断システムの開発を目指す。

開発したのは東大の柴田直教授と三田吉郎講師らと、阪大歯学部グループ。歯科医の専門知識をデータ化し画像処理用LSIのメモリー内に保存した。コンピューターに取り込んだエックス線写真を細かく分割し、コンピューターが解析しやすいようにデータ化する。メモリー内に蓄積した知識で解析する。実験でエックス線で撮影した頭がい骨の写真から歯並びの治療に欠かせない骨の異常個所を調べた。

病院で十年の治療経験を持つ歯科医の知識を活用した。歯並びの治療に医師自身が必要だと診断した個所と、LSIを組み込んだコンピューターが示した個所がほぼ一致した。コンピューターが個人差のある頭がい骨の形状を解析して診断することは難しいとされていた。開発したLSIは画像処理を高速化する工夫もされており、解析時間も三秒で済む。ワークステーションのようなシステムで同じ作業を実行させると、一日程度解析に必要だったという。

(出典 富田 篤 先生)

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咀嚼の低下は痴ほう症誘因に
(広島大学)

脳の神経細胞を壊し、アルツハイマー病を引き起こすとされるタンパク質「ベータアミロイド」の発生量が、口の咀嚼運動が少ないほど多くなることを、広島大学大学院医歯薬学総合研究科の丹根一夫教授(歯科矯正学)のグループがマウス実験で突き止めた。論文は近く、オランダの医学誌「ブレーン・リサーチ」に掲載される。

丹根教授らは、アルツハイマー病の患者に、口の中の衛生状態が悪いケース多い点に着目。食べ物をかみにくい状態が長期化するほど、痴ほう症にかかりやすいのではないかと仮説を立て、歯が生えない先天的な病気のマウスと正常なマウスの脳と比較した。この結果、ベータアミロイドに破壊された神経細胞がつくる「老人斑」という模様が、正常なマウスの脳にはみられなかったのに対し、歯の無いマウスでは大脳皮質や海馬、視床などいたる所で見つかった。

記憶や学習能力をつかさどる海馬の正常な細胞数も、病気のマウスは通常より2割ほど少なかった。正常なマウスでも、よくかまないといけない固形肥料を与えたマウスに比べ、かまずに飲み込める粉末のえさで育てたマウスは、正常な細胞数が少ないことも分かった。

丹波教授は「中枢神経を刺激する咀嚼機能の低下が、痴ほう症に影響しているのはほぼ間違いない。詳しいメカニズムを解明し発症予防に役立てたい」としている。

(出典 富田 篤 先生)

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乳歯に豊富な幹細胞が

乳歯の歯髄が幹細胞の豊富な供給源になることを6歳になる娘の乳歯からみいだしたのは、小児歯科専門のソングタオ・シ医師。乳歯がぐらぐらしてきたからいっしょに抜いてよと父の助けを乞うた娘のジュリアちゃん。抜けた乳歯を、2人でよく観察した。「なにか赤い組織が歯の中にあるぞ、と、次の日、私は歯を研究室に持ち込んで詳しく調べました。案の定、歯髄は良好な状態で歯の中にとどまっていましたよ。」

数日後、またほかの乳歯が抜けた。こんどは準備万端、歯牙保存液を用意していた、シ医師、ただちに溶液に保存した歯を研究室に持ち込み、歯髄を分離した。そのようにして得られた組織から生きた幹細胞が分離できたのは、その後間もなくのこと。今回の発見があったおかげで、娘のジュリアだけではなく、たくさんの子供の乳歯を収集することになった、シ医師。彼は米国顎顔面頭骸研究所の研究者として働いている。

培養細胞の生存に関する、立ち上がったばかりのプロジェクトチームのひとりでもあった。研究に歯髄を用いたところ、1本の歯に12から20個の生存可能な幹細胞が得られることがわかった。この発見は重要なことだと、シ医師は話す。なぜなら、歯が抜け落ちたあとでも、短時間なら歯のなかにある歯髄組織の幹細胞は生きながらえるからだ。

つまり、研究のための細胞を常にたやさずにいられるようになるわけだ。幹細胞の入手は主に脊髄穿刺に頼っており、あらかじめ貯蔵する方法がとられているのが現状だった。今回の発見は、米国科学アカデミー論文集に掲載されている。

(出典 富田 篤 先生)

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ペンタックス次世代人工骨、2006年にも販売

ペンタックスは、体内で自然に消失しながら自分の骨(自家骨)に置き換わる次世代人工骨「生体置換型有機無機複合人工骨」を、2006年を目標に販売すると発表した。初年度、3億円、10年度に20億円の売り上げを見込む。独立行政法人、物質・材料研究機構の生体材料研究センターと共同研究を進めていたもので、同社が科学技術振興事業団の「委託開発事業」開発企業に選定されたことを受けて開発・実用化を目指すことになった。

「生体置換型有機無機複合人工骨」は、ヒトの歯や骨の無機質の主成分で生体材料に用いられる「ハイドロキシアパタイト結晶」とコラーゲン繊維で構成され、骨に類似した構造・組成となっている。骨の欠損部にこの人工骨を移植すると、骨芽細胞による人工骨周囲・内部での骨形成と破骨細胞による人工骨の吸収が同時に起こり、最終的には人工骨が新たに形成された骨と置き換わる(骨のリモデリング)ことが確認されています。

人工骨自体が新生骨を形成しながら最終的には患者自身の骨と完全に置き換わるため、自家骨移植と同様な性能が期待される。また、この人工骨は多孔体またはスポンジ状で弾力性があり、加工が容易で操作性に優れています。また、合成条件や加工・処理条件を制御することにより、使用目的に応じて強度、柔軟性、気孔の大きさなどの特性を変更することもできる。

(出典 朝日新聞)

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「母乳や涙の成分に鎮痛効果
、鳥取大研究グループが解明」

タンパク質の一つで、涙や母乳などに含まれるラクトフェリンが、モルヒネに近い鎮痛効果を持つことを、鳥取大農学部の原田悦守教授(獣医生理学)らのグループが動物実験で明らかにし、福岡市で開催中の日本栄養食糧学会で5月18日発表した。

鎮痛剤として一般的なモルヒネが吐き気や便秘などの強い副作用を持つのに対し、ラクトフェリンは今のところ副作用が確認されておらず、今後患者にやさしい鎮痛剤として実用化できる可能性が出てきた。

原田教授らは、ラットの腹腔内にラクトフェリンを投与。痛みを発生させるホルマリンを足裏に注射して調べたところラットが痛みで足を振る回数が、ラクトフェリンを投与しなかった場合の約6割にとどまったという。

(出典 共同通信社 5月18日号 富田篤先生)

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「不快」な体験をすることも大切

外で泥んこ遊びや木登りなどをする子供に、「汚いからだめ」「危ないからだめ」と注意する親の姿をよく見かけることがあります。実は、こうした親の言葉は、バランスのよい脳の成長をさまたげてしまうこともあります。子供の脳は、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚という五感を介しての刺激を受けて発達していきます。この五感刺激とは、心地良いものだけではありません。

例えば、汗だくになって遊ぶ、ころんで痛い思いをする、泥遊びでドロドロになる、といった不快な体験も、脳を鍛えるために必要な刺激なのです。世の中には危険なこと、嫌なこともたくさんあります。しかし幼いときに不快な体験をしていない人は、人生において起こるさまざまな出来事に対応できなくなってしまいます。人間の脳は、快、不快の両方の刺激をバランス良く受けてこそ発達し、人間らしい情緒が育っていくのです。

バランスのよい刺激を受けるためには、毎日の食事にも気をつけたいもの。甘い、やわらかい、ツルツルといった子供が喜ぶものだけを与えてはいませんか。苦い、すっぱい、固い、ヌルヌル、ザラザラ、ベタベタしたものなど、時には子供が苦手なものを与えることも必要です。さまざまな味、食感を通じた脳への刺激。毎日の食事もまたバランスの良い脳の成長に役立つのであります。

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西ナイルウイルスの話

国際テロ、無差別狙撃犯と、米国民を不安に陥れる事件が相次いでいるが、最近、これらに加えてもう一つ、「見えない敵」の侵攻に対する不安が、米国中に広がっている。その脅威は、日本にも及ぶ可能性が出てきた。「敵」の名は「西ナイルウイルス」。日本脳炎ウイルスにごく近縁のウイルスで、蚊が媒介して鳥や馬に感染し、人にも感染する「西ナイルウイルス」に感染しても、80%の人は無症状で発病しない。急な発熱などインフルエンザと似た症状の「西ナイル熱」を発病するのは2割程度。

その西ナイルウイルスが、1999年の夏、米国のニューヨークに突如出現した。このときの流行では、発病した患者は62人で、脳炎症状を呈した重症患者のうち7人が死亡した。当初は症状がよく似たセントルイス脳炎だろうとされたが、まもなくニューヨーク市内で死亡したカラスや動物園で死亡したフラミンゴ、ハクトウワシなどから西ナイルウイルスが続々と検出され、西ナイルウイルスが北米大陸に侵入したことが初めて確認された。ニューヨーク周辺での流行は、その後小康状態になったものの、翌年以降も東部で散発的に患者の発生があった。それが今年は、南部の州から患者が急増しはじめ、流行地域も急速に拡大した。米国疾病対策センター(CDC)の集計では、10月31日現在、39州から合計3439人の検査陽性症例が報告され、死者は198人となっている。

ニューヨーク周辺での流行は、その後小康状態になったものの、翌年以降も東部で散発的に患者の発生があった。それが今年は、南部の州から患者が急増しはじめ、流行地域も急速に拡大した。米国疾病対策センター(CDC)の集計では、10月31日現在、39州から合計3439人の検査陽性症例が報告され、死者は198人となっている。流行は北米地域以外にも飛び火する可能性がある。日本では国内感染例も輸入症例もまだないが、最も警戒されるのが、航空機ルートだ、旅客の誰かが、米国のどこかで感染していて感染源となる可能性が危惧される。我々歯科医にとっても、日本国民としても、西ナイルウイルスに対する警戒が必要である。米国に旅行する際には、蚊に刺されないように充分用心した方がよいことになる。ちょっと歯科とははなれた話題だが、大流行を警戒するためにもこれをあえて本ページの話題としたしだいです。

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豊かな医療・社会保障制度

1.オランダの医療・歯科医療制度

医療保険には2種類ある。

(1)AWBZ(長期医療保険制度)は国民全体を対象にしたもので、1年以上の長期医療、介護保険の分野が対象で保険料は所得に応じて決まる。

(2)短期医療は年収が一定以下の世帯はZFW(疾病基金保険)に加入し、それ以上の所得のある人は私的保険に加入する。公務員保険もある。利用者は非営利の疾病保険に加入して保険料を払い、保険会社と契約した医療機関を自由に選択して医療を受ける。医療機関に国立はなく、個人、医療法人、NPOが行っている。長期医療保険制度は国の公的責任で実施され、短期医療保険制度は競争原理の下で効率化が図られている。社会保障支出の対GDP比率は25.2%である。

2.スウェーデンの医療・歯科医療制度

医療保険や医療サービスの他に、ナーシングホーム、サービスホーム、在宅介護は24時間体制であり、入院は外来ケアに重点が置かれている。失業、不慮の事故などの救済処置があるが、「スウェーン型生活保障システム」はなおその上に毎日を健康に暮らせる生活環境まで配慮されている。

中央政府は社会保険方式による疾病、障害、老齢、出産、育児、失業の経済保障をしている。社会保障費はGDP比33.4%と大きな支出である。医療は県の責任、社会サービスは市の責任である。民間の診療所や病院も存在する。支出では県財政の84%が医療、保健サービスとなっている。日本は残念ながら社会保障費は対GDP比は14.1%と先進国では一番低くなっています。誠に残念ですね。

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最近の医療器具の完全滅菌に変化

従来、医療器具は、他のものと違い人体に使用するものなので、完全消毒ではなくて、完全滅菌が必然である。金属類や、加熱に強い器具は高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ)が、最も信頼性が高く、一般的だが、加熱に弱いもの、つまりビニール類、プラスチック類、ナイロン類、衣類等の滅菌はオートクレーブでは無理なので、EOG(エチレンオキサイド)ガスで滅菌するか、ステリハイド等の滅菌液につけておくことが、行なわれている。

しかし、最近、アメリカ等の研究で、どうもエチレンオキサイドガスには、発がん性があるという指摘がなされるようになった。そうすると、滅菌に常時、従事している滅菌担当の職員の健康が今後問題になるというのである。そこで最近、ホルマリンに注目が集まり、EOGと同じ滅菌力のあるホルマリンガス滅菌器が登場した。

当医院も、さっそく、最新鋭のホルマリンガス滅菌器を導入したしだいである。完全滅菌した医療器具は、患者にとっても、医療人にとっても、最も重要な要件である。消毒とは、細菌を減少させるが、死滅はできない。そこで、すべての菌を殺す完全滅菌が必要なのである。滅菌に従事する人にとってホルマリンガス滅菌器の登場は朗報である。

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要介護高齢者の肺炎は食事に関係

肺炎発症の背景
高齢者の肺炎の発症機序としては、脳血管障害の既往により嚥下(エンゲ(食物をのみこむ))反射、咳(セキ(せきをする))反射が低下し、不顕性(介助者が気がつかない)誤嚥(ゴエン)が増加し、口腔内細菌が下気道に到達しやすくなること、および宿主側の防衛機構である免疫能がADL(患者の生活自立度)の低下により減弱していることが相まって引き起こされることが指摘されている。

肺炎発症に関わる全身状態として、ADL(患者の生活自立度)と脳血管障害の既往が深い関係があることがわかっている。最近、老人性肺炎の病態解明が進み、治療予防法も見直され、新しい戦略が進みつつある。これを列挙してみると、食事内容の調整、肺理学療法の実施、日常的口腔ケア、専門的口腔ケア、薬物療法、胃食道逆流の予防、食後の上体起こし、脱水の予防、睡眠時の管理、ADL(患者の生活自立度)の改善、落ち込みの予防、精神的なケア、シーツなどの衛生面の管理、等があげられる。

老人性肺炎、とりわけ誤嚥性肺炎と脳血管疾患との関係が明らかになるに従い、生活習慣病としての脳血管疾患を予防することは、ひいては誤嚥性肺炎予防につながり、我が国における高齢者の死亡パターンを変えることになる。

歯科医療にかかわる者は、健康長寿につながる流れに対して、食べ方や食生活の改善の提案や口腔保健を通して貢献できることが考えられる。

ブラッシングを主体とする機械的口腔ケアによって、要介護高齢者の嚥下(エンゲ(食物をのみこむ)時間が有意に短縮するという研究論文もでている。さらなる研究が必要であろう。

(参考資料 日本歯科医師会雑誌 米山武義論文)

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歯科に関するミニ知識
医療に関するミニ知識 NO-3 NO-2 NO-1
全身の病気とお口の中の病気の深いかかわり


 

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