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世界最古の麻酔手術は神話の中に

現在の医療は、「疼痛からの逃避」といわれている。痛みのある疾患には、まず痛みを止め、治療、手術には痛みを起こさせずに処置する。痛みをなくす、あるいは感覚をなくす意味で患者に無痛状態をつくり出し、全身的に局所的に痛みの感覚を一時的に可逆的になくさせる方法が麻酔で、これに使用するのが麻酔薬である。

麻酔法の応用は、太古から考えられた問題で、最も古い麻酔手術の記録はエホバ教徒の神話(第2章第7節)で知ることができる。「エホバ(現代訳では”主なる神”と統一されている)は、土のチリで人をつくり、命の息をその鼻に吹き入れた。そこで人は生きものになった。そして、エホバは人を深く眠らせ、眠った時に、その肋骨(あばら骨)の一つをとって、そのところを肉でふさがれた。

エホバは人からとった肋骨で、一人の女をつくり人のところへ連れてこられた」とある。この神話では、アダムとかエバという名前がつけられていない。ヘブライ語では、人はイーシ、女はイッシャーといい、また、土のことをアダーマという。したがって、土でつくられた男をアダムといい、女は生命の母だから生命エバと名づけられた(広橋梵著「聖書」による)。

この神話を現代的にいえば「神はアダムを深き眠りに落とし(麻酔してから)、神はアダムの肋骨の一つを除去した」となる。しかし聖書には、深い眠りに落とす方法(催眠術なのか麻酔薬なのか)が何も記されていない。

しかし、エジプトでは、アヘンが麻薬剤として用いられたのは、紀元前1500年頃からであるところから、この神話伝説は、それ以後にできたのかもしれない。麻酔と神話は古い古いかかわりがあるのですね。

(参考文献 長谷川正康著 歯科の歴史おもしろ読本)

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